社長
インタビュー
代表取締役社長 荒木 修一
大手ゼネコンから
頼りにされる理由とは?
Q.難しい工事になるほど、ISEへの依頼が増えると聞きました。
- 荒木
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ありがたいことに、「ISエンジニアリングにまかせておけば間違いない」と言っていただくことが多いです。長年、積み上げてきた技術力と信頼関係によるところが大きいのでしょうね。とてもまじめな会社ですから。
しかし、その一方で、かなりのチャレンジャーでもあるんですよ。
たとえば、BIM(ビム)を使った3次元施工図。組積工事やPC工事において、当社はBIM施工図のトップランナーだと自負しています。
まだまだCADなどの2次元ソフトが主流のなか、その先行した取り組みはスーパーゼネコン各社からも高い評価をいただいています。
Q.なぜ、いち早くスタートすることができたのでしょう?
- 荒木
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いいお客様に恵まれているからですね。
私たちのようなサブコンが、単独で新技術分野を開拓するというのはなかなか難しいものですが、大手ゼネコンから「一緒にやらないか」と声をかけていただいた。当時10年ほど前でしたが、当社はすぐに舵を切り、オリジナルのソフト開発に踏み切ったのです。その決断があったから、今のポジションを確立できたのだと思います。
Q.企業によっては、失敗を恐れて動かないというケースも多いですよね?
- 荒木
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当時の社長も、いろいろ考えたと思います。しかし、建築業界の大きな課題として、近い将来に担い手不足になることは当時から分かっていた。
そのようななかで、2次元の施工図を3次元で展開できるBIM(ビム)を導入すれば、大きな効率化につながりますよね。精度も格段に高くなる。
たとえ失敗のリスクがあるとしても、全力で取り組むべき課題と考えたのでしょうね。
Q.数あるサブコンのなかで、なぜISエンジニアリングに声がかかったと思いますか?
- 荒木
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大手ゼネコンは手掛ける事業が幅広いだけに、視野が広いし情報量もすごい。そのなかで次の一手をどう打つか、どこの業者と組むべきかをよく見極めています。今後も手を組みたいと思っていただける存在であり続けたいですね。
Q.壁工事でPC(プレキャストコンクリート)事業が伸びているのも、先見の明があったから?
- 荒木
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PC(プレキャストコンクリート)とは、ビルなどのコンクリート外壁をつくる際に、あらかじめ工場で作っておいたPCをパーツのようにセットしていく工法です。従来のように現場で型枠を組んで、生コンを流し込む工法と比べると、効率化がはかれますので今後さらに伸ばしていく事業だと考えています。
実は、初めはある社員がひとりでスタートした事業だったのですが、それが今では専門の部署ができ、注力事業にまで成長した。これもチャレンジの一例ですね。
伊藤忠グループ
「利は川下にあり」を支える
Q.スーパーゼネコンと同様、伊藤忠商事も先頭グループを走っています。
- 荒木
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伊藤忠商事は、昔から「野武士の集団」と言われてきました。他の財閥系商社のようなグループ背景力を持ち合わせていないから、自らの力で開拓するしかなかった。その結果、個の力を結集して挑むという社風が育ってきたのだと思います。
そんなダイナミックな思考の人たちとタッグを組んでいるのですから、常にインスパイアされますし、チャレンジのタネはいくらでも湧いてきます。
Q.逆に、伊藤忠商事はISEをどう見ているのでしょう?
- 荒木
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伊藤忠商事の経営方針に「利は川下にあり」という言葉があります。利とは利益、川下とはビジネスにおいて消費者や現場に近いところです。グループ会社であるISEは、まさに川下分野に携わっています。
非資源分野(金属や石油ではない分野)でナンバーワン商社を目指す、伊藤忠商事。その一角を担っているのが、建材専門商社の伊藤忠建材(当社の親会社)であり、その工事領域において付加価値をつけているのが、ISエンジニアリングです。
Q.川下の頼れる存在として、責任は重いですね。
- 荒木
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グループ内からもお客様からも「ISEなら、なんとかしてくれるだろう」という期待の大きさは常に感じています。期待と信頼にしっかりと応えられる存在でありたいなと。
そのためには、やはり「三方よし」です。売り手よし、買い手よし、世間よし。自社の利益だけでなく、取引先、社員、社会にとって良い循環を生み出せるように考え、行動すること。近江商人の経営哲学をベースとした、伊藤忠グループの企業理念を大切に。
社内の雰囲気がとてもいい
Q.若手から「社内の風通しがいい」という声をよく聞きます。
- 荒木
-
それは非常にうれしいことです。
先日も、キャリア採用で入社した人たちと話していたら、「ISEはみんながやさしくて明るいから、居心地がいい」と言ってくれて。社風というのはそう簡単に変えられるものではないですから、長年の先輩方が培ってこられた財産だなと思います。けれども、言いたいことを我慢しているのかというと、そうでもないのが当社のいいところなのです。お互いに言いたいことはちゃんと言い合っているのですよ。
若手社員であっても、上司に「それ違うと思います」と堂々と意見している場面を見ると、聞かないふりをしながら心のなかでニヤリとしています(笑)。
Q.そういう時、上司の方はどのように対応されるのですか?
- 荒木
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「そう言われればそうかもな」と素直に受け止めています。いいですよね。
私が思うに、各人がちゃんと大人なのかなと。
発言はしっかりとするけれど、相手を傷つけるようなことは言わない。自分の考えをちゃんと持ったうえで会話をしている。
そして、みんながポジティブです。部長職以上は、とくにその傾向が強いですね。
建築業界で働く
おもしろさとは?
Q.自分が携わった建築が完成したとき、どんな気分になるものですか?
- 荒木
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あるゼネコンさんで「地図にのこる仕事」というフレーズがありましたが、ほんとうにその通りだと思います。
仕事をするうえで達成感は大切ですが、建築の仕事というのは成果が目に見えて分かる。さらに、竣工後には利用者の方々の楽しそうな様子が見えたりして、その場所を訪れるたびに誇らしい気持ちになることができます。
Q.それは試行錯誤を重ねて得られる達成感のようなもの?
- 荒木
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そうですね。工事を進めていくなかでは、その場その場で答えを出さなければいけないことが多く出てくるものです。
そんな時、現場にはいろいろな工種の専門家が集まっているので、みんなで知恵を出しあいながらものづくりを進めていく。そんなプロセスが、大変だけれど非常におもしろいです。
Q.荒木社長もポジティブですね。
- 荒木
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当社の企業理念のひとつに「明るく、楽しく、常に挑戦」という言葉があるのですが、私の大好きなフレーズです。
仕事だから、誰でもしんどい時はあるし、うまくいかないときもある。建築業界ははっきり言って厳しい業界でもあります。それでも、人生は一回きりですから、暗い顔してやるより、明るく楽しんでやりたいじゃないですか。多分、その方が結果も良くなります。
「明るく、楽しく」だけだと幼稚園でも言えることですが、そこに「常に挑戦」があることが大事。ISエンジニアリングらしいなと思います。
Q.最後に、未来の新入社員にひと言を。
- 荒木
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仕事には、その年代ごとの楽しさがあると思います。
新人のとき、数年たって現場をまかされる立場になったとき、役職についたときと、それぞれに貴重な出会いがあり、それを通じて成長する楽しさがあります。
ゼネコン各社のご担当者様、工事の職人さんたち、社内の先輩たちから学べることはどんどん吸収して、自分をうんと成長させてください。
明るく、楽しく、常に挑戦の気持ちを忘れずにね。
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