ISEの強み

Strength of ISE

現場にISエンジニアリングがいれば安心できる そう思っていただけることが当社の強みであり、企業としての存在価値です。

工事を請け負うだけではない。相談されたり頼られる立場であり続ける。

ISエンジニアリングなら全国各地の杭工事を任せられると定評があるそうですね?

須藤

ありがとうございます。杭を打つ工事というのは、実は奥が深くてね。現場の土地の状態によって、選ぶべき杭や工法がかなり異なってくるのです。
たとえば、山側で岩盤が固い土地と、海側の埋め立て地では、杭を打ち込む深さは何十メートルも違うんですよ。当然ながら、製品や工法ごとに適性が異なりますので、現場の条件やお客さまのニーズに一番合った工法を、当社が選んで提案いたします。そのように、いくつもの選択肢を持って工法を提案し、杭工事にあたることができるのは、当社の持ち味になっています。

代表取締役社長 須藤 由博

どの土地にどの工法が適しているかを見極めるのは難しいことなのですか?

須藤

これは経験値によるところが大きいのです。
一般的には、山側なら山側専門といった、その土地条件を得意とする工事会社が独自工法を採用するので、自社製品の適性に合った条件での実績は増えても、それ以外の経験値を増やすことはなかなか難しいと思います。
また、当社の場合は、東京、大阪、広島、福岡に4つの拠点があるため、地域ごとの土地の特性についても情報を持っています。それも、土地の条件を知るうえで重要なことなんです。

存在価値という意味では、外壁工事も競合が多い事業ですよね?どのように差異化を図っているのですか?

須藤

施工業者は全国たくさんありますが、たとえば工法から提案できる会社というのはなかなか少ないんですよ。
最近増えている大型ショッピングモールを例にすると、建物の高さはないけれど面積は広い。そうすると、外壁板を1枚ずつ取り付けていくとかなりの工数がかかります。しかし、それを数枚ずつ先に固定してから設置していくとかなりの時間短縮ができます。
それによって、工期が改善されるだけでなく、重機の費用や職人さんのコスト削減にもつながる。
私たちは、そういった工法を現場でゼネコン様と一緒に開発していて、中には特許を取得した施工技術もあります。
通常よりも、早い工期で確実に施工できるなら、事業者にとっても大きなメリットになります。

単に工事を請け負うだけの立場ではないということですね。

須藤

当社はメーカーではないので、独自の製品を持っていません。中間業者という立場は、間に入ることでコストが発生する分、それだけの価値をもっていないと存在する意味がなくなる。特に、社会全体として、ダイレクトにできることはダイレクトにという流れがあるなかで、当社が加わることでよりパワーアップできる存在でなくてはなりません。

杭工事にしても外壁や内装材の工事にしても、ISエンジニアリングが関わることで、工事の価値が上がるとか、安心だからと思ってもらえることが大切なんです。

持ち前の商社的発想で、建築業界に新しい風をおこしていきたい。

建設工事において重要な要素は、技術、工程管理、資材と人員の管理です。このうちどれが欠けても工事は予定どおりに完了できません。

須藤

建設工事において重要な要素は、技術、工程管理、資材と人員の管理です。このうちどれが欠けても工事は予定どおりに完了できません。
杭工事で考えると、元請け会社様にとっては、土地の性質を知りつくして間違いのない工事をしてくれること。杭を打つ際のノウハウについては先ほどお話ししたとおりで、現場監督からも相談をうける立場になっています。
また、資材や人員についても、当社は4つの拠点があるため、たとえ一つの現場で問題が発生したとしても、他の拠点から融通することができるんです。

なるほど。4拠点あるということは、そういった面でも強みになると。

須藤

それは、現場の職人さんたちに対しても同じことで、全国4拠点あれば、コンスタントに仕事を供給することができます。「関西では一段落ついたが、九州の現場が忙しいのでそちらに行ってみますか?」といった具合です。
また、資金面でも、当社は伊藤忠グループの一員ですので、支払いが滞るということはまずありません。下請け会社様にとっては、そういった面での安心感も大きいと思います。

元請けだけでなく下請け会社からも、必要とされる存在だということですね。

須藤

近江商人の経営哲学で「三方よし」という考え方があります。三方よしとは、売り手よし、買い手よし、世間よし。伊藤忠商事の創設者がもともと近江商人であったことから、そういった発想が当社にも根付いているのだと思います。
ISエンジニアリングの存在価値は、建物に関わるすべての人(ゼネコン、メーカー、職人、生活者)にとってメリットをご提供できること。また、そうでなければ、企業として存続し、しかも成長していくことは難しいのです。

社会に必要とされることは、長続きする企業の絶対条件です。

須藤

そうですね。ただ、建築業界全体で考えたときに、今後も発展していくためにはクリアしなければいけない課題があります。その一つは人材育成の問題。数年前に団塊の世代が退職の時期を迎えてから、慢性的な人手不足が続いています。若い人材が集まりにくい原因のひとつに、業界特有のハードワークという印象があるようです。

そういったこともあって、当社が3年前から取り組みを始めているのが、夜8時には退社するというワークスタイル。最初は社員から「もう少しやりたいのになぜ?」という声も上がりましたが、基本的にはだめだと。徹底していくうちに、ようやく定着し始めました。夜遅くまでダラダラ働くよりも工夫して効率をあげる。かといって、仕事が片付かないとか売上げが下がったかというと結果はまったく逆です。実際、そういった働き方に賛同して入社してくる社員も出てきました。

建築業界で働くおもしろさとは、どういった部分なのでしょう?

須藤

建築物というのはね、よほど大規模なものでない限り、大体は1年くらいで完成するんです。その間にはいろいろと厳しい局面もあるでしょうが、1年後には完成形を見ることができる。これは、大きな達成感ですよ。苦労すればするほど、完成したときの喜びは大きいです。

この業界には、あのビルは俺が建てたんだ、というくらいの気概をもって頑張っている人が多いですし、この次はもっと良いものをと追求する傾向も強いです。そういった先輩の姿を見て、若手にもどんどん成長していってほしい。
これからの建築業界を背負っていくのは、やはり人材の魅力ですから、より多くの人が集まってくれるようにもっと魅力のある業界にしていかなければと思います。

今はね、家電量販店でも内装工事を提供していますし、生活雑貨のお店がキッチンリフォームだってやる時代です。自分たちができることだけを従来のやり方だけで進めていては、お客さまの取り合いになるだけです。私たちは親会社からさまざまな情報が入ってくることもあって、自由な発想で現場に新しい提案をすることができます。

現場でも社内でも、視点を変えればいくらでも改善ポイントは見つかるのかもしれませんね。

須藤

そうです。たとえば、施工現場でも、まだまだ多くのムダが存在しています。外壁の施工が終わると、次の施工業者がやってきてアルミサッシを取り付けて、それが終わるとまた別の業者がやってくるといった、まったくの分業体制なんです。みんながそれぞれに車で乗り付けて、高い駐車場代を払い、溶接機がいつ行っても置いてある。
しかし、そのうちの作業をいくつかでも統合することができれば、工期短縮になるし環境負荷も低減できる。それに職人さんにとっては、仕事の可能性が拡がることで収入増にもつながります。「今までずっとそうしてきたから」と考えることを止めてしまえば、何も変わることはできません。

ISエンジニアリングの強みのベースには、やはり商社的な発想があるのでしょうか?

須藤

商社の強みというのは、何かと何かをつなげて新たな商品価値を創り出すことなんです。情報力と人脈を駆使して、オリジナリティを出していく。そういった企業力というのは、まさしく伊藤忠商事から受け継いだものだと思います。

当社は、もともと各拠点で実績を積み重ねてきた4つの会社が統合されて、10年前に今の形になりました。地域ごとの強みを生かしながら、企業としての統合力を出せるようになってきたのはつい最近のこと。そういう意味では、本当の力を発揮するのはこれからだと思っています。
三方よしの精神を大切にしながら、存在価値をさらに高めていくつもりです。